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志風 義明; 島添 健次*
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(1), p.44 - 54, 2022/01
被引用回数:3 パーセンタイル:44.61(Nuclear Science & Technology)無人ヘリコプター搭載用のコンプトンカメラシステムは、高汚染地域での放射性物質の分布を調査するためにこれまで開発されてきた。この研究では、フライトの状態をより適切に記録してホットスポット位置をより正確に検出するために、小型カメラ,レーザー距離計,姿勢角センサー,温度センサー、およびリアルタイムモニタリングソフトウェアが、コンプトンカメラシステムに装備された。それらの変更によって検出結果がどのように改善されたかを確認するために、福島県大熊町のフィールド上でホバリングフライトおよびプログラミングフライトによる測定が行われた。フライトデータを処理することによって、地上での周辺線量当量率分布が得られ、次に地上でサーベイメータを用いて歩行して測定した値と比較された。ホバリングフライトでは、飛行の位置と姿勢の安定した期間を選択することや姿勢角のブレを制限することにより、データセット間の相関が改善された。また、1分間のデータウィンドウを使用した場合でも、安定した飛行期間のデータを使用することで、6.0%-7.6%の位置分解能の向上が得られた。このように、コンプトンカメラで得られたホットスポットの検出精度および周辺線量当量率分布の精度は、システムへの前述の変更によって改善された。
Bains, R.S.*; 杉本 純
JAERI-Research 94-007, 66 Pages, 1994/08
シビアアクシデント時のFP沈着により形成される局部をホットスポットを有するPWRホットレグを対象に、3次元熱弾性解析を実施した。本解析では境界要素法(BEM)を数値解析法として適用し、ホットレグの構造応答を調べた。十分な数の要素を用い、配管内壁のホットスポットに近接する温度遷移領域(TTR)を適切にモデル化することにより、数値解に収束が実現できる。ホットスポット近傍における変形の特徴は、ホットレグ外壁の熱的境界条件が一定温度か断熱かに依存する。本解析から、内側表面のホットスポット領域において、大きな垂直圧縮応力が形成されることが示された。外側表面の同じ場所では、大きな垂直引張り応力が生じ得る。ホットスポット近傍におけるこのような応力増加の依存は、ホットレグの健全性にとって問題となり得る。
丸山 創; 村上 知行*; 藤井 貞夫*; 藤本 望; 田中 利幸; 数土 幸夫; 斎藤 伸三
Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering,Vol. 1, p.425 - 430, 1991/00
HTTRの炉心熱流力設計においては、被覆燃料粒子の健全性の観点から、燃料最高温度を評価する。この時、設計上の不確定性を評価するためにホットスポットファクター(工学的安全係数)を用いる。ホットスポットファクターには、系統的要因によるシステマティック因子と統計的要因によるランダム因子がある。本報では、HTTRの特徴を考慮して定めた因子の項目、値とその算出方法について説明するとともに、燃料最高温度の評価結果についても報告する。
志風 義明; 鳥居 建男; 島添 健次*; Jiang, J.*; 高橋 浩之*; 黒澤 俊介*; 鎌田 圭*; 吉川 彰*; 吉野 将生*; 伊藤 繁樹*; et al.
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、大量の放射性物質が広範囲に放出された。放射性セシウム等よる汚染状況・ホットスポットの的確な把握及び除染作業の効率化のためには、上空から広範囲を迅速に確認できる手段と合わせてコンプトンカメラ等による線源位置の特定が有効である。そこで、無人ヘリに搭載可能なコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発した。今回、GAGGシンチレータと光検出器(APD/SiPM)及びデータロガーで構成されるガンマカメラを無人ヘリに搭載しての撮影試験を浪江町の請戸川の河川敷において実施した。試験では、予定した測線に沿って飛ぶプログラミングフライト及びホバーリングフライトによる測定を幾つかの条件で実施した。ここでは、その試験状況とその結果得られた計数率マップなどから本ガンマカメラの基本特性について報告する。
志風 義明; 鳥居 建男; 西澤 幸康; 吉田 真美*; 島添 健次*; Jiang, J.*; 高橋 浩之*; 黒澤 俊介*; 鎌田 圭*; 吉川 彰*; et al.
no journal, ,
上空から広範囲を迅速に放射性セシウムの汚染状況を確認できる手段として、無人ヘリに搭載可能なコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発し、フィールド試験結果などを基に改良を進めてきた。今回、GAGGシンチレータとSiPMからなる検出素子数をこれまでの4倍にした新検出器及びデータロガーで構成されるガンマカメラを無人ヘリに搭載しての撮影試験を浪江町の請戸川の河川敷において実施した。試験では、予定した櫛形の測線に沿って飛ぶプログラミングフライト及びホバリングフライトによる測定を幾つかの条件で実施した。本発表では、試験状況及び解析結果を通して得られた本ガンマカメラの基本特性の改善点について報告する。
小田 好博; 土肥 輝美; 金井塚 清一*; 飯島 和毅
no journal, ,
山地森林における詳細な放射性セシウムの沈着状況を把握するため、福島第一原子力発電所周辺の山域について線量率分布の調査を行った。本発表では、地形や斜面の向き等が線量率に与える影響について、GISを用いて線量率測定結果のデータ解析を行った結果について発表する。
土肥 輝美; 藤原 健壮; 菊池 直之; 萩原 大樹; 飯島 和毅
no journal, ,
山地森林における詳細な放射性セシウムの沈着状況を把握するため、福島第一原子力発電所周辺の山域において線量率分布の調査を行った。本発表では、登山道を中心とした線量率分布の調査結果と航空機モニタリング結果との比較をもとに、分布の特徴や標高との関係について発表する。
武藤 琴美; 土肥 輝美; 吉村 和也; 金井塚 清一*; 飯島 和毅
no journal, ,
山地森林における詳細な空間線量率分布を把握するために、福島第一原子力発電所付近の17山域で歩行サーベイによる空間線量率測定を行った。調査は2015年から2018年にかけて、登山道および特定の標高を一周する周回するルートの2種類で行われた。測定にはSWR社製のGPS連動型空間線量率自動記録システム(ホットスポットファインダー: HSF)を使用し、20cm高空間線量率および100cm高空間線量率を測定した。調査の結果、HSFによる測定では山地森林における空間線量率の局所的な不均一性を捉えることができた。また、地理情報システムを用いたデータ解析を行った結果、標高や斜面の向きといった地理的要因と空間線量率には関連性があり、山域ごとにその特徴が異なることが示唆された。
志風 義明; 島添 健次*
no journal, ,
無人ヘリ搭載ガンマカメラを開発してこれまで福島県の高線量率地域にて測定試験を行ってきた。自律航行型無人ヘリ特有の動き等を把握して解析時に役立てるために今回、姿勢角センサー, レーザー距離計, 温度センサー及び小型カメラをガンマカメラ測定システムに追加する改善を行った。また、地上局で飛行位置の計数率の強弱を地図上でリアルタイムにモニタできるソフトウェアを新たに開発した。それらを評価するため、福島県大熊町の野外にて測定を行った。事前の地上値測定で判明したホットスポットを含むエリアを櫛形に飛行する測線フライト、及びホットスポット付近の上空の定位置でガンマ線画像撮影を行うホバリングフライト、2種類の測定を行った。今回増強した機能及びソフトウェアは十分に動作し、無人ヘリ搭載時の状況をより詳しく把握できた。データ解析では、測線フライトとホバリングフライトの両データから空間線量率分布が得られた。特に、ホバリングフライト時の無人ヘリの姿勢角の制限の仕方による地上値との相関の改善、及び無人ヘリの安定性の良い時間帯のデータの選択による測定結果の改善を確認できた。
志風 義明
no journal, ,
無人ヘリ搭載ガンマカメラの測定データ解析の改善策として、無人ヘリの位置や姿勢角が安定した時間帯のCsの662keVガンマ線イベントを選択的に利用した。しかし、これにより最終的に解析に利用できるイベント数が数分の一に減少するため、統計精度に改善の余地があった。そこで、以前の解析では利用しなかったイベントを、今回は補正して利用した。これまでGPSや姿勢角データの平均値を基に固定していた2層のシンチレータピクセルの座標を、刻々と変化する位置と傾斜を補正したシンチレータピクセルの座標にイベントごとに置き換え、補正後のイベントを全て利用してのガンマ線画像再構成を行い、その統計精度の向上に取り組んだ。本発表では補正手法や結果について報告する。
河原 梨花*; 越智 康太郎; 山口 克彦*; 鳥居 建男*
no journal, ,
現在、帰還困難区域の解除が進められており、放射線分布を把握することが重要である。しかし、コンプトンカメラでは二次元の放射線情報しか分からず、ホットスポットまでの距離を把握することは不可能である。そこで、本研究ではより詳細な放射線源分布を把握するために、コンプトンカメラと光学カメラを組み合わせ、線源位置とその強度の三次元分布図の作成を目指した。帰還困難区域帰還困難区域(大熊町)の公園駐車場と民家周辺の2カ所で調査を行った。空間線量率分布を、杖型GPS付きサーベイメータ(日本放射線エンジニアリング株式会社製ガンマプロッターH)による測定で把握した。ホットスポットに向けて、異なった複数の位置及び角度でコンプトンカメラ(米H3D社製H420)による測定を行った。測定現場の三次元画像の作成には、光学カメラ(GoPro)を用いた。コンプトンカメラで撮影した放射線源分布図から読み取れる空間線量率と、ホットスポットからの距離の関係が得られた。